冬晴れ 茶園の緑 列車交換
栃原駅は、三重県多気郡大台町栃原にあるJR東海紀勢本線の無人駅です。駅の開業は大正12年、隣の多気町とのほぼ境界に位置します。 この地は、800年の伝統を持つという大台茶の産地でありよく刈り込まれた茶畑のうねりが駅周辺までひろがります。...
前村の大楠に見守られ
紀勢線の文字通り線路わきに前村の大楠と呼ばれる巨木があります。 樹高36メートル、東西40メートル、南北37メートルで列車に覆いかぶさるような枝張りは、推定樹齢600年の神々しさを感じさせます。 地名は前村ですが踏切や集会所名は大楠踏切、大楠組集会所とあり、地域に溶け込んだ...
2022年 アジサイ・合歓、池水に駆ける
2022年7月1日、高山線名古屋~高山間でHC85系ハイブリッド型気動車が運転を開始しました。 紀勢線の特急「南紀」は、2023年3月JR東海ダイヤ改正までに同新型車両HC85系が投入され又、現行の紀伊勝浦乗入れも新宮までとなる等々の予測が飛び交うこの頃です。...
宮川橋梁 初夏
紀勢本線の三瀬谷~滝原間に一級河川宮川をまたぐ宮川橋梁(1926年竣工)があります。宮川をはさんで建てられた石積みの橋脚以外支えるもののない長大な橋梁は、部材を三角形になるよう結合したワーレントラス橋です。それにつながる部分は桁をかけただけの一般的なプレートガーダー橋です。...
紅梅、白梅の季節をかけ抜け
JR東海の3月ダイヤ改正後、従来「ワイドビュー」が冠されていた「南紀」は「南紀」と改称されます。 キハ85系後継車として試験走行中のハイブリッド方式HC85系は、2022~2023年度に量産車64両を新製して紀勢線をはじめとするJR東海エリアへ順次投入。また、試験走行車(4...
山線 秋日 紅葉
紀勢線の紀伊長島と三瀬谷間は、大内山川に沿う山あり渓谷ありの路線です。梅ケ谷駅を過ぎると伊勢国と紀伊国の境にある荷坂峠にさしかかります。荷坂トンネルは、Ω状のカーブを13のトンネルで貫いて紀伊長島をめざします。そして、紀伊長島付近で初めて熊野灘が車窓全面にひろがります。...
静謐 賀田湾 水光 銚子川
緊急事態宣言が延長され先行き不透明な中、一刻も早いコロナ禍終息への思いが募る今日この頃です。 さて、紀勢線は熊野―尾鷲間で賀田湾沿いを走ります。賀田湾は三方を山々に囲まれ、東側に熊野灘が広がります。湾の中央部は50m と深く波静かで穏やかなたたずまいをみせます。砕石採取運搬...
夏至 入日残照
紀勢線多気駅付近では、夏至のころ入日が沿線風景をいろどります。キハ25系普通車両や参宮線分岐の快速みえ(キハ75系)が、空をそめ刻々とかわる光の饗宴をバックにいきかいます。一方、残照の余韻を西むきの窓にうけ、キハ85系ワイドビュー南紀名古屋行き最終列車が通過します。
初夏 峡谷 新緑 の季節
コロナ禍にゆれる2021年皐月五月もはや後半になりました。紀勢線山線区間のハイライトでもある大滝峡も初夏のよそおいをととのえます。ふかい谷間の巨岩や奇石をぬう清流は、紺碧の淵や陽の光に白くかがやく水しぶきにめまぐるしく姿をかえます。いっぽう、軌道をとりかこむ山々は、新緑の息...
2021年 柿若葉のかがやき・櫛田川初夏映え
コロナウィルス感染者数の増加や変異株確認が相次ぐ2021年も、季節は滞りなく晩春から初夏に移ります。 紀勢線の相可から多気に至る沿線では、この時期、柿若葉のライムグリーンが陽光に映えます。また、櫛田川の川面は初夏の青空を映じ輝きをまします。...